2007年04月23日

読書感想文

ひさしぶりに読書感想文でも書いてみる。

「百年の恋」篠田節子
あらすじ:3高だが家事一切がダメな梨香子と3低の真一。そんな二人が結婚したことによっておこるさまざまな騒動。
感想:男と女逆なら散々いるだろうにね。

知人から「旦那さんにもぜひ読ませてみては?」なんて言われた一冊。
残念ながら料理人は良い意味で『男のプライド』なんてへくそ下らないモノは持ち合わせていないので、必要ないんですけどな。
ま、料理人はかなりなレアケースだとは思うけどね。そうだよな、出産後のアテクシが自分が食べたご飯の茶碗洗っただけで「そんなことする暇あったら寝てなよっ。」って怒った男だからねぇ。(もちろんご飯はすべて料理人が用意して、洗濯も掃除も全部料理人がやってた)
秋山さんから真一へのセリフは、助産師が全部言ってたしねぇ。
でも篠田さんは「女たちのジハード」といい、男社会でひどい目にあった記憶があるんだろうね。
読みやすかったし、一般的なカップルにはドキッとさせられることも多いから、結婚・妊娠・出産が身近に感じられる女性はパートナーに読ませてみると面白いかも。
やりとりや具体的なエピソードが妙に生々しくて笑えました。
★★★★☆


「アンジュール」ガブリエル・バンサン
あらすじ:犬が、車の窓から投げ捨てられました。一生懸命車を追いますが追いつくことはできず、とうとう車は見えなくなりました。
そこから始まる、ある犬のある一日の物語。
感想:すごい絵。

文章は巻末にちょこっとあるだけで、基本的に鉛筆によるデッサン画のみの絵本です。
絵にもうものすごく力があるんだよね。
犬のけなげさとか、人間の冷たさと温かさと、そんなものがここまで表現できるってすごいなぁ。
★★★★★


「ステイ・ゴールド」野沢尚
あらすじ:自殺した友への思いから、わたし・真琴・理沙の3人は「伝説の雫」を求め冒険の旅に出る。
感想:いまいち
野沢版“スタンド・バイ・ミー”なんだそうだ。
へぇ。
なんかねぇ、子どもってそんな綺麗なもんじゃないよって言いながらまだ美化してるんだよね。これでも綺麗に描きすぎ。夢見すぎ。
野沢さんだから面白いかと思ったんだけどな〜。
★☆☆☆☆


「第三の時効」横山秀夫
あらすじ:F県警捜査一課強行犯には3つの班がある。検挙率100%を誇るその3班は、朽木・楠見・村瀬のそれぞれ個性的な班長の下お互いに張り合いしのぎを削りあう。
感想:わたくしもこれが横山秀夫の最高傑作だと思う。

架空のF県警捜査第一課を主軸にした短編集。
いや、これは傑作だって。文庫660円だから絶対に買いだって!!!
特に表題にもなってる「第三の時効」とか、ネタわかってるのに何度も何度も読んじゃうんだよね。ものすごい読み応えあるし。
ああ、でも他のも甲乙つけがたいんだよ。
「半落ち」でがっくり来て横山秀夫なんて大したことないじゃんって言う人にこそぜひすすめたい。
面白くなかったらわたくしが返金します!!!ウソだけど。
それくらいおすすめ。
★★★★★★★★★★★★★★
posted by 千之 at 15:44| Comment(2) | TrackBack(0) | 感想文(読書・映画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月12日

読書感想文

久しぶりに書いてみた。
またちょこちょこupしようっと。

そういえば、8月中はやけに「読書感想文」で検索してお見えになる方がいっぱいいらっしゃいましたよ。
宿題ですか、そうですか。
人のパクんないで、自分で書けよ。

ちなみに後ろの解説から抜粋すると先生に褒められるよ。←よくやった。←これも結局パクりなんじゃ・・・


「ウェルカム・ホーム」鷺沢 萠(新潮社文庫)
あらすじ:いわゆるフツーの人が言う「フツーの家族」とは少し形が違う「渡辺毅」「児島律子」の二つの「家族」の物語。

感想:そうだ、だからわたくしは料理人と結婚を決めたんだ。
ものすごく読後に嬉しくなる本ですよ。
普通ってなに?
普通=幸せなの?
親がシングルだったり、色々な事情があったりすると「可哀想に」なんて言うバカもいるけれど、
幸せってそういうことじゃないよね。


「アキハバラ@DEEP」石田 衣良(文春文庫)
あらすじ:社会からは落ちこぼれたヲタクたちとあまりの容姿の良さにコンプレックスを抱えるコスプレ喫茶のアイドル。そんな彼らがインターネット上の拠り所を介して集い、生み出した革命的なブラウザ「クルーク」。そしてクルークを狙うネットビジネス界の王様中込。クルークを救い出すべく、ヲタクたちは立ち上がる。

感想:なんかうちの社長みたいだ(笑)。
ヲタクくんたちの考え方とかが、うちの社長を彷彿とさせて笑えた。グヌーテラだとかAIだとかクローズドじゃなくてオープンなアーキテクチャーでみんなが幸せになれるのが一番ハッピーだって考え方とか。
現実問題としてありえないよ(笑)って感じの、勧善懲悪青春娯楽小説。
読み流す分には楽しいよ。
ヲタクの描写はなかなかだと思う。
あれのモデルはやっぱりハゲキューピー??とか思った。
映画化&ドラマ化されるとな。
・・・・・・無理だと思うけどなぁ。。。
posted by 千之 at 15:41| Comment(3) | TrackBack(0) | 感想文(読書・映画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月08日

映画「蟻の兵隊」感想

ストーリー:日本軍山西省残留問題を追ったドキュメンタリー
感想:日本人として知らなければいけないこと。
こういう事実があったということは、日本人として知っておかなければいけないと思う。
なんだか感想を書けば書くほど陳腐になるので紹介だけ。。
あー、わたくしってば本当に文才が無いわ orz

とりあえず見てみて。
<予告編>
音はできるだけ大きめでお願いします。
じゃないと意味無いから。



もっかい見てこようかなと思う。。



「蟻の兵隊」official site

衆院選の時に、最高裁の裁判官選挙も一緒にあるよね。
裁判官が何をどう思い、新しい証拠を全く無視したのかはわからない。
でも判決文に署名捺印すらしなかった、
この4人の名前は覚えておこう。
posted by 千之 at 14:00| Comment(6) | TrackBack(2) | 感想文(読書・映画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月07日

映画「太陽 The Sun」感想

ストーリー:1945年8月15日前後の昭和天皇の数日間。

感想:惜しい!!!!
ものすごく惜しい。なんでこれは日本映画じゃないんだろう?(注:ロシア映画)
わかっているつもりでわかっていなかった、一人の人間が神にされるということ。
常に逆の意味で差別され続け、自分も同じ人間だと言っただけで人が自決する、その絶対的孤独。
数百万の人間の運命を双肩に乗せながらも人として扱われず、本当の情報からは隔離されながらその命に対して責任を問われるということ。
自分の一言が数百万、数千万の人の命と一国の将来を左右するという重さ。

そうだよなぁ、今の女性天皇どうこうとか騒がれているよりずっとすごい「人になる」ってことをこの人はやったんだよなぁ。

意外だと思われるかもしれないが実際に「意外だわ」と言われたが、わたくしは、裕仁陛下(って言うのか?)が好きだ。
別に愛国心がどうとか、神国日本マンセーなどと言うつもりは、毛頭けあたま無い。
皇室にも興味は無い。
ただ一人の人として、昭和天皇と呼ばれた彼が好きだ。
彼が何を成したのか。
彼が何を成さなかったのか。
彼が何を成せなかったのか。
彼が何を成すべきだったのか。
そんなことはよくわからない。
ただ幼稚園児に指差され「テンノーヘーカ?」と聞かれた時、ゆっくり園児の方にかがみこみながら「うん、テンノーヘーカ。」と答えた彼が好きだ。

だから結構この映画は好きだし、面白かったけど、興味ない人にはつまらんだろうと思う。

それにしてもイッセー尾形はやるなぁ。

そんでもって8月っていう日本において一番強く昭和と戦争を意識させるこの月にこの映画を上映する銀座シネパトスもやるなぁ。

「太陽 The Sun」official site
posted by 千之 at 13:43| Comment(2) | TrackBack(1) | 感想文(読書・映画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月09日

読書感想文

『陰日向に咲く』劇団ひとり (著)
どこぞの誰か(誰だか忘れた)が、直木賞も取れるだの一作だけじゃもったいないだの散々言っていたのを聞いたので買ってみた。
ブックオフで950円なり。

感想:作者のキモさがそのまんま
最初に断るが、わたくしは劇団ひとりが嫌いである。
理由はブサイクのナルシストな自己愛がキモイから。
素人が書いた第1作目の読み物としては良くできていると思うし、そこそこ筆力もあると思うし、物語りもよくできていると思うが、いかんせんキモイ。
劇団ひとりがお嫌いじゃない方はドウゾ。
え、あらすじ?
もう忘れた(鼻ほじ)。






『震度0』横山 秀夫 (著)
あらすじ:阪神大震災と時を同じくして、神戸から700キロ離れたN県警本部の警務課長が失踪した。県警の要であり、上からも下からも人望の厚い人間が、なぜ姿を消すことになったのか?キャリア組、ノンキャリ、準キャリ、色々な人物の視点と利害と情報が錯綜する中、失踪の真実は。。

感想:やっぱり横山秀夫は伏線の張り方が秀逸。
人の描き方が上手い作家さんだとは思っていたが、こういうのがプロの作家なんだなと劇団ひとりを読んだ後は特にしみじみ。
ちなみにわたくしの中でこの人の「半落ち」は一番いけてない作品だ。なんであんなのがもてはやされるのかがわからん!!!
posted by 千之 at 16:54| Comment(9) | TrackBack(0) | 感想文(読書・映画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年08月11日

回し者ではありません

最近勝手に気に入った物を勝手にお勧めしてみます。

とりあえず一発目。

「ライフ オブ デビット・ゲイル」

単一言語民族なのでカタカナ表記しかでけません、あしからず。

表題の映画をDVDで見ました。
元々小説を読んで、あらおもしろそう、ケビン・スペイシー好きだし。
っちゅーことで借りてみた。

ストーリー
アメリカ、テキサス州。
デビットゲイルはグレース・ケリーばりの妻とかわいい息子を持ち、哲学科の人気教授、そして熱心な死刑反対運動の支持者だった。
そんな彼が、今は同じ活動家のコンスタンス・ハラウェイをレイプし、殺害した容疑で死刑の判決を受け、刑務所に拘留されている。
そしてデビットは死刑執行の5日前、女性記者ビッツィー・ブルームの指名と50万ドルの報酬を条件に残り3日間の独占インタビューを許可した。ビッツィーはさっそくテキサスに向かう。
最初はゲイルの有罪に疑問をもっていなかったビッツィーだが、初日、二日目、とインタビューを続けるうち、逆に冤罪であることを確信する。
しかし彼に残された時間はあまりにも少なく・・・・。



見るべし。

見るべし見るべし。
左わきえぐるように見るべし。

できれば小説読む前に見たかったにゃー。
結末知っちゃってても、それでも楽しめた。

でも知らない料理人は、最後にえらいことびっくりしてた。

死刑って、何なんだろうね。
人殺しちゃいけませんって言ってる国が人を殺す制度だよね。
あんたもやってんじゃん!みたいな。
死刑は、犯罪の抑止力になりうるのかな。
「目には目を」よく言われるけれど、死は死を持って償うべしというのもわからんでもないけれど、でも死を持って償わせて、それで何が変わるの?
遺族の気がすむ?
うーーーん。。。

個人的に、死刑制度は反対なのですが、賛成の人も反対の人もぜひ見るべし。






続いては、本。

「片想い」 東野圭吾 文春文庫\800-

男って、女って、結局何なんでせうね?

ストーリー
主人公西脇は大学時代アメフトのQBとして活躍していたが、今はフリーのスポーツライター。
その西脇の前に、十年ぶりで同じアメフト部でマネージャーだった美月が現れ、
「自分は性同一性障害で、身体は女性だが、心は男性である。」
「人を殺し逃げてきた。」
と告白。最初は自首を勧める西脇だが、同じくマネージャーだった西脇の妻理沙子が、
「美月を逃がす。責任は取る。」
と言い始め、結局美月をかくまうことになる。

殺人事件とアメフトの仲間いう緻密な縦糸にジェンダー問題という横糸が絡み、かなり考えさせられました。

私たちは基本的に「男女の差」を、日常的に大きく感じることもなく生きています。
それは体がどちらかにはっきりしており、その体の性と心に違和感が無いからで、
でも性同一性障害や両性具有といったその男女のはざまに立たざるを得ない人にとって、彼らを含めた私たちの無意識の「男とは」「女とは」という思いが、彼らの生きにくさや日々の葛藤を生み出しているんだなと思ったり。。
確かに、日々社会の男女の格差、たとえばお茶汲みが女性だけが当番で、それを当然とする男性に憤ったり、
「男の人って一生働いて家族を養わなきゃいけないから大変だよね」とか無自覚に言い放つ女性に歎息をついてみたりはするのだけれど、
それとて、生きにくさなんて呼べるシロモノではない。
でもその彼らの生きにくさは、実は彼らの体と心の性が一致しないから生まれるのではなく、性が一致していないことを認めない社会の有り方が原因なのですな。

「性同一性障害という病気は存在しません。治療すべきは,少数派を排除しようとする社会のほうなんです」
「血液型性格診断を信じている人は多い。…しかしそういう人たちでも、日常生活で血液型によって相手を差別するということは殆どない。…ではなぜ多くの人は、性染色体のタイプには縛られるのだろう。XXであろうとXYであろうと、あるいはそれ以外のものであろうと、人間には変わりがないという考え方がなぜできないのだろう。」文中より意訳

大切なのは、ありのままの自分をありのまま受け入れるってことなんだろうなぁ。

ジェンダフリーが叫ばれる現代でも、無自覚に誰しもが、理想とする自分なりの「男らしさ」「女らしさ」があり、結局それにとらわれているんだろうにゃー。
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2004年02月25日

最近の読書

「鬼流殺生祭 貫井徳郎 (講談社文庫\695)」
維新直後の帝都東京。その武家屋敷でフランス帰りのエリート軍人の青年が殺された。被害者の友人である有閑公家九条惟親は事件解決を依頼されるが、友人である博学の変人朱芳慶尚に助言を求めるが、朱芳は「関らない方が良い」とにべもない。そのうち、また次の殺人事件が起きる。
個人的感想:なんですか、京極堂シリーズですか(笑)?★★★★☆
以前読んだ「慟哭」が面白かったのでちょっと追ってみようかと買い。
一言で言えば、とっつきやすい京極堂シリーズって感じ。量子力学の不確定要素を例えに出してかかわりを諌めるあたりそっくりだよ(笑)。そしてこういう本は好きです。面白い。しかしこの作者は力技が多いのー。無理が無いからそれが才能というものなんだろうな。一般的には★4つですが、京極堂シリーズ好きな方へはオススメ。


「いのちの器 高山文彦(角川文庫\629)
サブタイトルは「臓器は誰のものか」。帯の文字は『「死」について語ろう、生きていくために』。
臓器移植のドキュメンタリー。
医師による安楽死事件、尊厳死事件、臓器移植の提供者と患者、移植を拒否し告知された余命を超えて生きつづける少女、それぞれの立場からそれぞれの意見を描く。
個人的感想:色々な人に読んでもらいたいなぁと思った。★★★★★
臓器は誰のものかというサブタイトルの問いに、臓器提供意志のカードを携帯しているオイラは「臓器は自分のもの」だと思っていたが、違う考え方もあるのかと思い買い。
面白いとか面白くないとかいう視点から見ると、人それぞれだと思う。文章は平易で読みやすい。そして書いてあることは、全部脚色も無い事実なんだろうなと思う。臓器移植でしか助からない人は移植を望む。だが移植は基本的に人が死なないとできないわけで。ということは人が死なないかと結果的に願っているわけで。何にせよ、説明というのは大切であり、説明する責任はすべての人にあり、移植はすべからく「提供する側」の視点に立つことを忘れてはいけないのだな。
臓器は、誰のものですか?
あなたは、脳死になった時、自分の臓器をどうしますか?


「妖奇切断譜 貫井徳郎(創元推理文庫¥667)
戊辰戦争直後の帝都東京。三十六歌仙をなぞらえた錦絵が発売され、それが飛ぶように売れる。しかしそこに描かれた女が手足を切断され、手足や頭や胴など、体の一部が欠損した死体が稲荷で発見される事件が続発。九条は幼馴染で同じく公家の藤下実基とその妹で錦絵のモデルとなった珠子に依頼され捜査に乗り出すが、その最中珠子が行方不明になり、その珠子の手足まで稲荷で発見されてしまう。
個人的感想:★★★☆☆
前出の『鬼流…』が面白かったので、同じ九条・朱芳シリーズということで購入。
若干きぼぢわるい。公家って大変やね。個人的に稲荷の理由がちょっと。。。葬式は死者のためでなく生きる者のためにある。その通りなんだけど、同じようなこと京極堂シリーズでも見た記憶が(笑)。いや、真似してるわけじゃないと思うんだけど、ちょこまかした部分が似てるんだよねぇ。。。京極堂シリーズ読んだことある人がこのシリーズを読んで「ああ」って思わないことってあるんだろうか?
次巻ニ続ク。らしい。たぶん買うな。
個人的にこういう理詰めの文章すんごく好き。でもちょこっと力技なんだけども(笑)。


「新宿鮫 大沢在昌(光文社¥590)
吉川英治文学新人賞・日本推理作家協会賞ダブル受賞作。
『新宿鮫』の異名を取る新宿署防犯課の刑事鮫島。歌舞伎町で、何者かにより連続して警察官が射撃され、殺される事件が相次いだ。そしてその射撃に銃密造の天才・木津の作った改造拳銃が使われていると睨んだ鮫島は、単独で木津を追う。
個人的感想:賞味期限切れかけかも。 ★★★☆☆
名前だけは知っていたが読んだことなくて、最近大沢在昌を買ってるのでとりあえず購入。
ベストセラーっすね。そしてやっぱしイヤなキャリア官僚は出てきますね。お約束ですね。イヤなヤツがいるから一般人であるオイラたちは主人公の目線に立つわけだしね。でも、書かれた時代背景が古いなぁ。それは書かれた時期が古いからしゃーないわけであって、だけどブリーチのジーンズと白いポロシャツで笑ってしまったのはオイラが悪いのですか?うーん、リアルタイムで読みたかった小説だなぁ。1990年刊行だもん、時間たちすぎだなぁ。キャラクターの描き方は、やっぱり大沢在昌はうまいんだと思う。でも、おっぱいミサイルて…。リアルタイムなら、★4つか4.5ついたと思うんだけどにー。


「毒猿−新宿鮫II 大沢在昌(光文社¥667)
鮫島は、はりこみ先で異様な視線を放つ男を見かける。男の名は郭。台湾の刑事だった。郭は、日本に台湾の職業兇手(殺し屋)『毒猿』がひそかに入国していると鮫島に知らせる。一方、歌舞伎町のピンサロで働く奈美は、店のボーイである楊に心惹かれはじめ、奈美をかばった楊が店長から殴られるのを止めるため店に戻る。しかしそこにいたのは『楊』ではなかった。。一方郭と行動を共にすることになる鮫島。台湾と日本、共にはみ出し者の刑事二人の事件の結末は…・。
個人的感想:男の涙って感じ。★★★★☆
うーん、ハードボイルド。思いっきし典型的ハードボイルド。そこがこの作品を好きか嫌いか分けると思われ。オイラは結構好き。船戸与一とかも好きだしね。まあ、ハードボイルドではありがちな「そんな人間いるかいな」とは思うけど。新宿鮫からは1年くらいしかたってないのに、あまり新宿鮫ほどの古さは感じられないのは、ファッションとか流行をあまり背景に書きこんでいないからだろうな。個人的には、前作よりこっちのが好き。
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2004年02月17日

最近の読書

「雪蛍 大沢在昌 (講談社文庫\914)
薬物中毒患者の更生施設で働く元探偵佐久間の元に失踪人調査の依頼が舞いこむ。従業員と一緒に失踪した女性実業家の17歳の娘を探して欲しいとの依頼を受け、渋谷・六本木・新宿・河口湖と娘を探す佐久間。やがて、佐久間の前に、命の恩人でもありかつてのライバルでもあった岡江が現れる。一緒に失踪した男をヤクザの依頼により探しているらしい岡江。なぜ二人はヤクザに追われるのか。娘の祖母であるかつての大女優や、その取り巻きの実業家たちなども絡み、更生施設の「ホタル」やその血の繋がらない妹を横軸に、佐久間は思ったよりも深い闇へ踏みこんでいく。。。
個人的感想:うーん、面白いが、娘の存在がいまいち意味不明。★★★★☆
以前読んだ「心では重すぎる」の佐久間公シリーズだったので買い。
時系列的には「心では」より前だな。普通に面白かったッス。
どっちかっつーと、「ホタル」とその妹の話のがせつなくて好きだな。
この女性実業家のレストランってキャンティがモデルくさい。


「パラノイア 和田はつ子(角川文庫\514)
眉目秀麗な女子大の助教授日下部は、友人水野から事件の相談を受ける。その事件とは春休みの中学校の教員室で血まみれの男女の教師の死体が発見されたというものだった。その後、被害者のふたりはインターネットを使い、女子生徒の盗撮写真を販売していたことが判明。そして殺人の第一発見者の少年の妹がその被害者だった。この事件に一見無関係に思われた北海道のフリーラーター藤沼リエが絡み、事件は思ってもいなかった方面に展開する。
個人的感想:気持ち悪い。★★☆☆☆
この作者の違うシリーズが結構好きなため、平積みが目に付いたので買い。
いるんだろうなぁ。こういう教師。殺された二人は不倫関係だったんだけどね。もう教師が「聖職者」なんて時代ははるか昔なんだろうねぇ。オイラは自分に子どもができたら、人を騙して平気な顔してるような人間を「先生」とは呼ばせたくないなぁ。
他にもちょっと特殊な世界がでてくるんだけど、うーん、非現実的すぎ。


「慟哭 貫井徳郎(創元推理文庫¥720)
連続幼女誘拐事件の捜査は行き詰まり、捜査一課長は世論やマスコミからの批判の矢面に立たされる。有名政治家の妾腹である若手キャリア官僚の異例の昇進をめぐり、警察内部には不協和音が漂い捜査は遅々として進まない。幼女殺人や新興宗教や家族の在り方などが絡み、事件は思ってもいなかった方向へ。。。
個人的感想:超力技!!★★★★☆
前からちょっと気にはなっていた本で、平積みされてたからなんとなく購入。
最後が、「そうくるんかえ!!ほえええええ。」って感じ。予想もしてなかったさね。でも、そういう力技系でありがちな無理目なエピソードは無い。強いて言えば、最後を知っちゃうと再読不可能なのが難点か(笑)。でも面白いわ。★4.5って感じ。


「半落ち 横山秀夫(講談社¥1700)
実直を絵に描いたような警察官「梶」が、「妻を殺しました」と警察に自首してきた。動機・機会・自白・証拠全てが揃った殺人事件。しかし、梶が妻を殺害後自首してくるまでには2日間の空白の時間があった。この2日間梶は一体何をしていたのか?しかし、事実とは別に梶の裁判は進み、やがて結審を迎える。警察官、検事、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官、それぞれの視点から事件は再構築され、そこに浮かび上がった真実は・・。
個人的感想:これもえらいこと「えい、やぁっ!!!」だなぁ。★★★☆☆
文庫になってからでもいいやと思ったのだが、料理人が読みたいとうるさいので購入。
ベストセラーっすね。そらそうだろうなぁ。すべての立場の人間が上司の理不尽な要求に従わざるを得ない場面があるんだもの。サラリーマン、自分に置きかえるわ。でもね、最後の力技がね、力技すぎ。うっちゃりすぎだって。。そんなんラーメン食っただけでわかんねぇって絶対。面白いっちゃー面白いです。でも、横山秀夫なら「動機」のが読み物としてうならされる面白さがあるけどなあ。力技の部分が涙に訴えるんだろうね。みんな普段無関心な分ね。


「蹴りたい背中 綿矢りさ(文藝春秋)
クラスで浮いている主人公。どうしても「友達ごっこ」ができない、居心地の悪さを感じる。ある日同じようにクラスで浮いた存在のにな川が授業中雑誌を食い入るように眺めている場面に遭遇し、そのページのモデルがたまたま「遭遇」したことのあるモデルであったため、つい話しかけてしまう主人公。実はにな川、そのモデルの熱狂的とも言えるファンだった。若干口をきくようになり、にな川の家に遊びにいくはめになるが・・・・。
個人的感想:タイトルのつけ方が秀逸。★★★☆☆
芥川賞の文藝春秋は毎回買いなので。
淡々とした狭い世界の日常を描いてると思う。ああ芥川賞だなぁという作品だ。クラスから浮いてるのは、自分が浮いてるつもりで実は周囲からあぶれてるだけだったりするんだよねぇ。うんうん、若さゆえのプライドってやつかい?うんうん。本音と建前がとてつもなく汚いように感じたりするんだよね。うんうん。オイラでもそんな背中蹴りたいわ。
「蛇にピアス 金原ひとみ(文藝春秋)
舌の先を二つに裂き、蛇のように分かれた舌スプリットタン。それにどうしようもなく惹かれる主人公の「私」。そしてスプリットタンを持つ「アマ」。いつのまにかアマの中で私は彼女らしいがめんどくさいのであえて否定しないまま、私もスプリットタンにすべく舌にピアスを開け、そのピアスショップを経営している彫り師でもある「シバ」とSMのsexを繰り返す。そんなある日、酔って私に絡んできたチンピラをアマがボコボコに殴ってしまう。逃げ帰った私とアマ。数日後の新聞で、アマが殴ったらしいチンピラが死にアマに似た男が指名手配されていることを知る私。そんな中アマが行方不明に…。
個人的感想:・・・・へぇ〜。★☆☆☆☆
良くある若者のオナニー小説かと思いきや、そうでもない。まあ、そうじゃないから芥川賞とれたんだろうが。。でも、個人的好みだが、こういう文章はあまり面白いとは思わない。ひとえに作中の人物が誰一人として好きになれないからだろうなぁとは思う。まあ、好きな人は好きなんだろうな。
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2004年01月28日

最近の読書

「バッテリー あさのあつこ (角川文庫\514)」
野間児童文学賞受賞作。
小学6年生にして、すでに天才的な野球のピッチャー原田巧。その才能に絶大なる自信を持ち、すべてを自分の中の理論で判断し、時には相いれない他者を容赦無く切り捨て、自分を自分のみを信じ、結果をすべて引きうける。そんな巧は、中学入学を機械に地方都市「新田」に引っ越すことになる。そして、そこで同居することになった祖父は、かつて有名だった野球監督だった。
巧は、その祖父や弟青波、新田の同級生永倉豪などと出会い、野球の楽しさや友達について考え始める。。
個人的感想:ちくしょー、同じ感想持っちまった。
『これは本当に児童書なのか?!』という帯がついてますた。
オイラも同じように思いますた。これが児童書。。。むぅううううう、深い。。。
子どもが読んでも理解できるように、平易な言葉で書かれております。
が、大人が読んでも十二分に耐えうる内容。
自分を信じ、結果のすべてを引き受ける。そういう少年の生き方は、ともすれば時には冷酷なように人の目には写ったりもする。
そして、自分というか自分の野球の才能以外のすべてに無関心だった少年が、弱者を切り捨てるのではなく、認める優しさも必要だと気付き、そして成長するのだなぁ。。。
『協調』のみを尊し、『波風をたてない』ことを良しとする傾向がある中、確かに子どもに読ませたい物語かもしれん。
読むべし。


「らんぼう 大沢在昌(新潮文庫\590)」
大きな体で柔道の「ウラ」、小柄で空手有段者の「イケ」。二人は有名なキレやすく凶暴で、「めんどくせえ」「生きてりゃいいじゃねぇか」といいつつ犯罪者を逮捕する刑事。
他に誰も組みたがらないという理由でコンビを組まされている二人だが、実はかなりチームワークが良い(結果的に)。ヤクザも彼らの前ではただ頭を下げるばかり。そんな二人が、暴走するコメディタッチの短編集。
個人的感想:いやー、面白かったよ。
大沢在昌のところで何か買おうとウロウロしてたら、表紙が西原理恵子だったため即買い。
大当たり。
この「ウラ」と「イケ」。西原ファンなら知ってる「金角・銀角」がモデル。なるほどねぇ(笑)。
しかも、ちょっと考えさせてくれる部分もあり、笑える部分もあり。
最後の解説が西原理恵子なのも大当たり。大沢在昌・宮部みゆきを知っている人で、この解説読んで笑わない人っていないんじゃないかなぁ。
とりあえず、解説だけでも立ち読みする価値大あり。


「ボクの町 乃南アサ(新潮文庫\705)」
新米警官の高木聖大。勤務初日から警察手帳に元カノのプリクラを貼っているのを見つかり大目玉。休みの日はピアスをし、地道な職務質問はめんどくさく、なにか大きなことをやって目立ちたいというような『警察官』というイメージとはちょっと違う普通の今時の男の子。
野次馬の整理中に野次馬と喧嘩したり、自転車の盗難届けを出した高校生にキレたり、失敗につぐ失敗の連続で凹んでいる間に、仲の良い同期は早々に初検挙。退職まで考えていた時、その同期の警官が任務遂行中に大怪我をおってしまう。その犯人検挙のため、主人公は。。。
個人的感想:おまわりさんはおまわりさんって名前じゃないんだよなぁ。。。
乃南アサは結構好きで、文庫を見てたらまだ読んでいなかったので購入。
警官は市民を守ってあたり前。なんであたり前なんだよ、守ってくれてありがとうってどうして言ってもらえないんだよという主人公のぼやきが、なんとなくきっとみんなおまわりさんはそう思ってるんだろうなぁと思う。任務だから、仕事だから、そりゃそうだけど、引き換えに危険を引き受けているのも、まあ事実だ。要は、警官も人の子なんだにー。
次、警官と何らかの接点を持たなければならなくなったら、名字で呼んでやろうかとかちょっとだけ思った。
でも、警察はきらいだけどにー。態度がでかいくてすげーいやなヤツが多いからにー。
はっ、だから嫌われんじゃん!!!


「花を捨てる女 夏樹静子(新潮文庫\438)」
推理短編集。まだみずみずしく綺麗な花束を、毎日毎日捨てる女。何ゆえ彼女は花を捨てるのか「花を捨てる女」、妻が家出、夫は警察に捜索願を出すが、数日後妻は戻る。しかし妻の親友が彼女は別人だと警察に通報。彼女は本当に妻なのか?どうやってそれを証明するのか?なぜ別人なのか?「アイデンティティ」、等など。
個人的感想:無駄だった。
なんとなくタイトルと裏に書いてあるあらすじが面白そうで買ってみた。
すげー無駄だった。ばかみたい。
警官嫌いだけど、そこまで警察はバカじゃないだろう。
もうね、全部『浅い』んだよね。トリック(と言えるならば)がみーーーんな稚拙。
この人はもう買わない。


「ソング・オブ・サンデー 藤堂志津子(文春文庫\448)」
島清恋愛文学賞受賞作。
祖母の残した家に一匹の犬と住む42歳の利里子。人との関係に疲れ果て、家に訪ねてくる客といえば、改築で知り合った大工の鉄治だけ。
その鉄治も恋人といった関係ではなく、玄関で立ち話をするのみ。
そんな5月のある日曜日。利里子は鉄治から突然ドライブに誘われる。お互いの愛犬を連れて出かけたドライブで、ほんのささやかな偶然の出来事が重なり、不思議なドライブとなる。
そんな一日を、40を過ぎた独身の男女の微妙な心の動きを描いた物語。
個人的感想:・・・・・淡々としてるねぇ。。。
この作者も結構好きで買ってたりするので、たまたま手にとってみた。
清清しく、健全で、人生ってなあに?みたいな感じ。
うん、好きな人とか、いわゆる『世間一般』にとらわれている人なんか特に「感動を呼ぶ」ってなると思う。
オイラはなんかしっくりこなかったんだよねぇ。。やっぱり出てくる人物たちが、自分のケツを拭えない子だからか?
ただ、人と一緒がすべてではない。人はそれぞれ違うもの。
これには大きくうなづける。
面白くないわけじゃないけど、好きか嫌いかと問われると、大して好きではないなぁと思う。
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2004年01月22日

最近の読書

「心では重すぎる上・下 大沢在昌 (文春文庫)」
第十九回日本冒険小説協会大賞 日本長編部門受賞作
静岡にある麻薬患者更正施設で働く私立探偵「佐久間 公」。
ある日佐久間の元に、数年前超人気少年漫画の作者で今現在行方不明な「まのままる」の捜索依頼が舞い込む。
佐久間は、「まの」の捜索を続けつつ、更生施設の一人の少年が「飼い主様」と呼ぶ女子高生と接点を持とうと渋谷へ。
探し当てた女子高生は強烈な個性「憎しみ」を身にまとっていた。何ゆえそんなに人を憎むのか?理解できない佐久間。そんな時、当の更生施設の少年が脱走。
そしてそれらはヤクザや麻薬ビジネスともリンクし、出版業界の建前主義や歪んだ商業漫画の世界などが横糸になり、ハードボイルドな世界Wを繰り広げる。
個人的感想:面白いッスわ。
宮本みゆきと京極夏彦はほぼ全部持っているので、「大極宮」最後の一人に触手を伸ばしてみようかと手に取りました。
なんかね、続きものみたい。「佐久間公」シリーズがあるみたい。
でも別に前を読んで無くても平気。某映画のようにテレビシリーズ見てないとちんぷんかんぷんな小ネタばっか、前を見てない人は見なくていいからって物語ではない。
ただね、きっと作者の思い入れがすっごいある作品なんだと思うけど、ちょいとばかし説教くさい。
ま、そんなに気になるほどではないけどね。


「半身 サラ・ウォーターズ (創元推理文庫)」
サマセット・モーム賞受賞作品。
裕福な家庭の独身で婚期を逃している、父親の死のショックから立ち直れていない主人公マーガレット。
日々鬱々と暮らす彼女を見かねた牧師にミルバンク牢獄への慰問を勧められる。そして、そのミルバンクでマーガレットは霊媒師である美しい女性シライナと出会う。そこでマーガレットはシライナが牢獄に囚われているのと同じように自分もまた世間や母親に「囚われている」ということに気付き、シライナが自分の「半身」であると気付く。
シライナもまたマーガレットを「半身」と呼び、二人は共に逃げる決心をする。
しかし。。。。
個人的感想:ああ、そうくるんかえ。それは思ってなかったよ、オイラびっくり。
このミステリーがすごい海外部門第1位という帯付きなので手をだしてみますた。
寂しかったんだろうねぇ。。。
同性愛やオカルトの要素もあって、男性にはたぶん不向きなんじゃないかねぇ。
でも、読み終えるのに3日もかかった。オイラにしては驚異的に長い(笑)。
そうなのよ、なーんか惹きつけられないのよねぇ。なんでこれが1位?よくわからんがもっと面白いのあるぞ。


「錦繍 宮本輝 (新潮文庫)」
離婚したある夫婦のやり取りした手紙という形式。書簡小説っていうの?
とある事件により離婚した夫婦が、10年後、偶然蔵王のロープウェイに乗り合わせる。
その後、元妻から手紙のやり取りが始まる。
個人的感想:・・・・・・・・・愛?
「愛について考えたことのある人はぜひ」みたいなことが本屋のPOPに書いてあって、なんとなく手にとりますた。
綺麗な文章ですなぁ。
でも、ごめん。オイラかなり斜め読み。
っつかぶっちゃけ、結構飛ばし読み。
いろいろな書評を見てみると大絶賛なのだが、わからん。
だって、みーんな自分が悪いと口では言いつつ、人のせいにして甘えてるんだもん。
申し訳ありませんでしたが自分のせいじゃない自分のせいじゃないでもどうしてこんなに不幸なの?ああでも申し訳ありませんでしたがそういうもんだからしかたありません。
要するに登場人物がキライなんだな。だからイマイチ物語の世界に入れない。
あ、でも令子さんは好き。
モーツァルトの39番ねぇ。。。。。
最後に二人がお約束の不倫に走らなかったことだけは褒めたいが。

「タトゥ・ガール ブルック・スティーブンズ (講談社文庫)」
オハイオ州モートンのショッピング・モールで、深夜、身じろぎもせずベンチに座っている少女が発見された。少女はまったく喋らず、全身血塗れ、しかも服の下は魚の鱗の刺青で覆われていた。
ニュースを見たルーシーは、この少女は自分に引き取られるべきだと考える。
過去、巨大に太り「ミセス・ビッグ」としてサーカスの見世物だったルーシー。そのルーシーの過去とも絡み合い、少女エマには追っての黒い影が。。。
個人的感想:結局人間が一番怖いやな。
スカーペッタの『黒蝿』の隣りに置いてあったので一緒に買いますた。
ひどいことをするのはやっぱり人間なのだな。
人間は他者を自分より劣位に置き、それを笑うことにより優越感という名の快感を手に入れるというとてつもなく嫌な生き物だ。
身体的特徴があるだけで、それを劣位に貶め、辱め、嘲笑し。
でも愛は偉大なのだ。
結構面白い。

「すきやばし次郎―生涯一鮨職人」
いわずとしれた日本最高峰の鮨屋、「すきやばし次郎」。
当代一の鮨職人の誉れ高い小野次郎が、その技術を鮨に向かう姿勢を惜しげも無く公開。
個人的感想:誰か、小野次郎さんに直接握ってもらえるだけの方!!!
      頼むからオイラを「すきやばし次郎」に連れて行ってくれ!!
      金は出す!!!奢りだともっと嬉しいがにー。うふ。
たぶん料理人の本。
部屋にほってあったので読んだ。
もうね、「すげええええええええええ」の一言よ。
ネタの持ち味を最大限に引き出す仕込みとか、こだわりにこだわりぬいた仕事道具とか。
写真がいっぱいで見てるだけでね、すきやばし次郎写真集でもある(笑)。
小野次郎、何がすごいって、そろそろ80近いのかな?
整形してるらしいですぜ。
しわくちゃのジジイが握った鮨なんか気持ち悪いだろうからって、シワ取りしてるんだって(とある裏情報)。
そこもこだわりなのか?
しかしよくこれだけ公開したなぁ。。。まあ、やり方知ってるからってできるってもんじゃないんだろうけどな。
やれるもんならやってみなってか?
ま、そんなねじくれちゃいないだろうけど(笑)。

ついでにちょっと知ったかぶり。
かのフレンチのジョエル・ロブションが「すきやばし次郎」の大ファンだそうで、
「自分の店以上に清潔な店はここしか見たことが無い」
と言ったとか言わなかったとか。。。
っつか言ったらしい。そう山本益博が書いてた。
そして、「すきやばし次郎」からインスピレーションを受けて作った店が六本木ヒルズにある「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション」。
予約不可、カウンターのみ、アラカルトメニューのみ。
あーぁ、思いっくそ間違っちゃって、まあ。
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2003年12月18日

友人からの警告と読書感想文

友人から警告されますた。

「ファインディング・ニモを観るのに、日曜の吹き替えとか絶対選んじゃダメ」

なんでかし?
と思ったところ、

「ずーーーっとね、
 『にもーーー、がんばってーーー!!!』
 『いやーーー、あぶなーーーい!!!』
ってお子ちゃまの声が漏れなくプレゼントだから。。。」

ああ、ナルホド。
ドリフ公開録画状態ですか。しむらーーっ、後ろーーー!!! 的な。

うるさいババアには注意できても、ニモを応援してるお子ちゃまには注意はでけんもんな。
人として。

その前にわたくしはでずにーキライなので観になんて行きませんけどね。
ええ。


なんだかクリスマスですね。
じんぐるべーじんぐるべーと町じゅうが浮かれてるのが気に入らないわたくしです。
心が貧しいですね。
財布も貧しいですけどね。
乳も貧しいですけどね。
うるせー。

とりあえずじんぐるべーと言うたびに、東京都港区の方を向いて「chiyukiさんお誕生日おめでじゅー!」と30回唱えるように!
別にご利益はあげないけどな。(ナニサマ


ひさびさに読書感想文なんぞを。。。
何を読んだかかなり忘れてる気がする。。。。

「できるかなV3」 西原理恵子 扶桑社
さすがです、西原さん。
しょっぱなっから「脱税できるかな」。
ぎゃははははあああああああああああ、すげー。
こんなのを書いてしまう西原がすごい。
読むべし。


「会長はなぜ自殺したか」 読売新聞社会部 新潮文庫
ちょうどこの頃金融業界にいたもんでねぇ。。。
なんとなーくで知っていたこと、全然知らなかったこと、お勉強になりますた。
なぜ死んじゃうんだろう。
死んでまで彼らが守りたかったモノって何なんだろう?
何が哀しいって、ほとんど全員が自分の私利私欲じゃないんだよね。
前任者から引き継がれた物なんだよね。
でも企業という培地の中で純粋培養されてしまうと、一般的、社会的観念から見た「異常」が検知できなくなるのかもしれないね。
こうして外から見てると、「どうして?」って思うけど、日々この流れに身を置いて、それを当然とする社会の中にどっぷりつかっていたら、何がおかしくて何が正常なのか判断するって難しいんだろうなと思う。
自分を客観視する視線を意識せねば。。。。


「白い薔薇の淵まで」 中山可穂 集英社文庫
山本周五郎賞受賞作。
平凡なOLの主人公「私」と女性作家「塁」の出会って、恋に落ちて、修羅場を繰り返して、別れて、でも別れられなくて。。。。という「極限の愛の話」だそうだ。
こういう愛もあるだろうなぁと自然に思える。
でも自分で経験するには疲れそうだなぁと思う。
すいません、そういうとこ淡白な人間で。
個人的に巻末の「花より米・味噌・醤油を下さい」に激しく同感。
受賞したらタイトルに「薔薇」ってつくから薔薇が山ほど送られてきたらしい。
いらねーー。
「花を贈っておけばいいだろうという安易な考え」、あるね。
特に男に。
すいません、花より団子な子で。
あ、できれば団子より肉でお願いします。


「愛才」 大石静 文春文庫
―あなたは好きだけど、セックスはしたくない
 僕の奥さんは、僕も恋人も必要だという。
というのが帯。
結婚してる夫が主人公で、その妻は常に恋愛中。
その逐一を嬉々として夫に報告するのだ。
愛人とのセックスに大人の玩具を使っているってことまで。
「これ(バイブレーター)って水洗いして平気かなぁ。」まで聞いてる。
で、夫は『こういう女を愛せるのは自分しかいない』って思い込みに酔っててね、すべてを受け入れてすべてを許してる(らしい)。
でもそれは愛してるからではなく、そういう自分が好きだから。
あーねぇ、こういう人いるのかもしんないけど、存在を否定はしないけど、気持ち悪い。
存在を否定はしないけど、視界に入ってこないで欲しい。
お決まりのように全員幸せではないのがお約束。
そんな自分のエゴだけで生きてる人間が幸せになんかなれるハズが無いやな。
著者は脚本家だそうだ。
なるほどね。良くも悪くも一般社会ではなく、意図的に作られた感じだね。




どうでもいいけど、アマゾンのおすすめ商品にちょっと前から
『Zwilling 鼻毛クリッパー』
が乗りっぱなしなんだが。
なんだよ、わたくし鼻毛出てんのか?
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2003年11月01日

泣くポイントと読書感想文

『壬生義士伝』を見たよ。
感想:ちびノリダーでっかくなったねぇ。
   もう『ちび』じゃないね。
   ノリダーだねっ。  ←何かが大きく違う。

料理人泣いてました。

わたくしは泣けませんでした。
すまぬ。

だって無理だよぅ。
だって基本的に浅田次郎じゃ泣けないんだもの。
だってキッチリ七三鼻デカにーさんの顔が怖いんだもの。
だって「ハイ!!ここ泣きポイントだからねっ、今だよっ、ホラ泣いてっ!!!」て言われるとシラケるんだもの。
だって疲れきって死にそうで血が出ててにぎり飯も食えなくて横に倒れた人が、次のシーンにはなぜか起き上がってるんだもの。
ええええええええええええええええええええええ、うそーん。
ちなみに『タイタニック』は見てません。
女の方だけ助かったのは脂肪の層が厚かったからだと思ってます。
何かが間違ってますか?

映画で泣いたのは『酔っぱらった馬の時間』です。
こないだDVDが届きました。←買ったらしい。
また泣けますた。。
マディ、あにゃたのためにですよ。
ええ。
アヨブが、アヨブがぁぁぁ。。。←すでにうるうる。
アーマネかわええ。
雪に埋もれた国境がぁぁぁあああ。
でも、これで泣けるかどうかは評価が分かれるところだろうな。

そして、同僚は箱根駅伝が泣きポイントだそうだ。
「もう体力の限界なのに、仲間のために走るんだよっ。」
言うてました。
マラソンを見て、
「なんで車があるのに約42キロも走る?」
という感想を持つダメ人間には、理解がなかなか難しいようで。。。

『塩狩峠』で、「人一人くらいじゃ汽車止まんねーべ。」と思ってしまったわたくしは死んだほうがいいですか?
いや、言いたいことはわかるんですよ。
それはわかるんですけどね。
その前に止まんなくね?
坂道ですぜ?

みなさんの泣きポイントはどこですか?
わたくしの泣きポイントは動物とかわいい子どもと中坊公平らしいです。
泣きたい方には、「金ではなく鉄として」おススメ。
あかん子やったそうですよ。
寝小便が16歳までやまなかったそうですよ。
でも、中坊さんの親ってすんばらす!!
ああ、もしわたくしに子どもが生まれたら、こういう風に接してやりたひととてもとても思います。

ついでに、読書感想文。
「さらば外務省!」天木直人(講談社)
私は小泉首相と売国官僚を許さない。
「拉致」「イラク」・・・・・・・・・・・・・・・小泉総理、あなたの外交政策は間違っている。
外務省には封印されたままの犯罪がある!
キャリア官僚が、自分の首と引き換えにすべてを書いた驚愕の書!
だそうだ。
前の駐レバノン特命全権大使、つまりキャリア組官僚が書いたある意味暴露本として話題だった一冊。
おもしれええ(笑)。
なにがすごいってあにゃた、裏表紙ですよ。
本屋で見かけたら、手にとってヘロリと表紙をめくってみてください。
  特命全権大使 天木直人
  願により本館を免ずる
  平成15年8月29日
         内閣
と、毛筆の文字そしてごっつりと天皇の印鑑ですよ。
ホントにクビになった時の本物の外務省の辞令ですよ。
ほしてほぼ全部実名。
中には雅子さんの父親「小和田恒」の名前もございます。
缶切りて・・・・。
そして何より気に入ったのが、
「これを人は私怨による憂さ晴らしと取るだろう。その通りだ。」
と著者が言いきってるとこ(笑)。こういう時に、かっこつけない人は好きだ。
内容はかなり勉強になると思う。
知らなかったこともいっぱいあるし、何よりこの著者の意見はしごくまっとうだと思うから。
ま、本人も言う通り恨み節だから書いてあることすべてを鵜呑みにする気は無いが、それでも事実としてあったことを認識するのには良い本だと思う。
でも、「むずかしいから〜」とか言う人がいるんだろうな。
実際ウチの料理人もそうだしなぁ・・・。
そういう無関心がこういう状態を生むんだと思うんだけどな。。。
是非とも読むべし。

「ブレイブ・ストーリー」<上・下>宮部みゆき角川書店
最初ね、ひいたの。
だって
 僕は運命を変えてみせる。
  小学5年生の亘は、剣と魔法と物語の神が君臨する広大な異世界―
   “幻界(ヴィジョン)”へと旅立った!!
ですよ。
ひくっちゅーねん。
ファンタジーかえと。
でもね、読んだらね、面白いの。
いや、マジで。かんなり面白い。
ドラクエのシナリオ読んでるみたい。
でもドラクエより全然深いのよ。
結局、人間は絶対善ではありえないけど、絶対な悪でもないと。
両方あって人間だと。
そして自己犠牲だとか、自分の小ささとかね、うん、考えるね。
おもしろがつたね。
さすが宮部みゆき。
読むべし。

「ぼんくら」宮部みゆき講談社
宮部さんは、キャラクターの作り方がとってもうまいよね。
普通わたくし時代小説って読まないんだけど、この人のは面白いもの。
これはね、最後のどんでん返しがね、べつくり。
ああ、なるほどね。と。
一番最初は短編集かと思ったんだけどね、一つの長屋を舞台にした。
でもね、全部繋がってたのよね。
んー、ええ話や。

「殺人の門」東野圭吾今手元にないからどこかわかんない。
友達の間を駆け巡ってます、この本(笑)。
今3人目の手に。。
これもね、どんでん返し系。
東野圭吾の、『白夜行』とか『悪意』とか好きな人はぜひとも読むべし。
あの東野ミステリーを期待する人には、ちょっと違うかも。
人はどんな時に人を殺すのか?
なぜ殺人を犯すのか?
どこまでされれば殺すのか?
人を信用するって?
面白かったよ。

長くなったので、今日の感想文はこの辺で。。。
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2003年10月15日

読書感想文

またアップするの忘れてた。
mieさんとのやり取りで東野圭吾を思い出した関係で、東野圭吾の「放課後」から江戸川乱歩賞受賞作を中心に読み漁ってました。
ミステリー週間ですわ。

東野圭吾「放課後」講談社文庫(再読)
最後までキッチリ犯人がわかんない。さすがだ、東野圭吾。
でも、一番恐ろしいのはこの作品が彼のデビュー作だということ。才能というのは、ホント授かり物なのだな。
「推理物は、一番怪しくない人が犯人」というセオリーだが、それを念頭にだいたいみんな犯人探すけど、最後までわかんなかったねぇ。
そんでそういう場合にありがちなのが、すげーこじつけな殺人動機。
「んなわけねーべよ。」みたいな。
でもそれも無いのだな。
げに、才能とは恐ろしい。

鳥居架南子「天女の末裔」講談社文庫(再読)
何度読んでもこういう主人公キライ。
ま、個人的な好みだが。
「私はそんなつもりじゃなかったのに・・」言いながら図々しい女が一番おいしいところを持っていきつつ、悲劇のヒロイン。
ばかかと。あほかと。
作品自体は面白いです。
歴史的な事実の踏まえ方とか、村八分の心理の巧みさ、集落における神の扱い、そして神を信じているくせに本当は信じていないという矛盾、父と娘の関係の微妙さ。
面白いんだけど、主人公に魅力が無いのだにー。
そして、ちょっと偶然がご都合主義なのだにー。

山崎洋子「花園の迷宮」石井敏弘「風のターン・ロード」講談社文庫江戸川乱歩賞全集(16)
ああ、同じ江戸川乱歩賞受賞でも、こんなに違いがあるもんなんだなとしみじみ思った。
っつか、レベルちょっと低い。←エラソウ。
まず「花園の迷宮」。
主人公と周囲の人間の描き方はうまいと思う。すごくリアルに人物像が読み取れる。
でも、ミステリーとしてはイマイチ。逆に人物像を掘り下げるような作品を書いたほうが、この人面白いんじゃないかな。
個人的には、遊郭だの花魁だのって設定は、すごい好きなんだけどねぇ。
「風のターン・ロード」。
速攻で犯人がわかる。そして登場人物にリアリティが無いというか、「小説に良く出てくるよねこういう人、でも実際にそんなヤツいるかばーか。」という人物ばっかしなのが個人的に趣味じゃない。
それよりも何よりも、この作品をわたくしが面白いと思えないのは、タイトルでもわかるようにバイクで峠を攻めるとか、エンジンをつみかえてどうのこうのとか、バイクを改造して乗り回すことを持ち上げている部分。
フィクションだよ、現実じゃねっつのという意見はわかる。
でも、妙にバイクのシーンだけリアリティがあるということは、きっと作者はいわゆる「走り屋」と呼ばれる人たちと同じことをやってきたんだろうと思う。個人的に「走り屋」を含む「暴走族」は死ねば良いと思ってるので、この作品は再読すらしないと思う。
そして、この作者の物を、私は二度と読もうとは思わない。

嘘つきは殺人のはじまり―ミステリー傑作選〈43〉講談社文庫
高橋克彦/篠田節子/姉小路 祐/北川歩実/佐野 洋/北上秋彦/折原 一/北森 鴻/芦原すなお/福井晴敏
こういう選集だと、今まで読んだことの無い人を読めるのが楽しい。
篠田節子の名前に惹かれて買いましたが、次は芦原すなおを買ってみようと思います。
それにしても相変らず福井晴敏は改行が少ない。読みにくいっちゅーの。

首藤瓜於「脳男」講談社文庫
なんでわたくしはもっと早くこれを読まなかったかね。
いやー、面白いわ。これ。個人的にすげー好きですね。こういうの。
でも、どうしても研究者のハク付けはアメリカの捜査機関に協力しましたなのね(笑)。
確かにぺーぺーが重要な研究を任されるにはそれなりの理由が必要だろうし、それには「アメリカで大学院出てFBIに協力して」ってすれば簡単に権威がつくんだろうけど、それだけがちょっと安易だなと思った。
人物の描き方も秀逸だし、できれば他の作品も読みたい。
でも、この人これ以外1作品くらいしか書いてないんだよねぇ。書いてくれ〜〜〜!!

桐野夏生「光源」文春文庫
桐野さんはね、個人的にもう大ファンなのでね。ええ。
この人に女の奥底のグロさを描かせたら、最高ですよ。
うふふふふ。

山本甲士「かび」小学館(再読)
桐野夏生を読んだら妙に読みたくなったので、再読。
あいかわらず、主婦とキャリアウーマン(って言い方もどうよ)の言い争いは秀逸。
こえーーー(笑)。
普通ココまで本心言わないし(思うことはあるかもけど)、ここまでやらない。
確か前にも感想書いた気がするな、これ。

ミステリーの読書感想文は難しいの〜。
犯人バレしちゃ絶対にダメだしな〜。
トリックについて言えないしな〜。

そして、現在京極夏彦「塗仏の宴―宴の始末」講談社文庫を読み中。
だから、上下くらいに分けてくださいよ(T T)。
電車で読むと腕ぷるぷるなんですよ。
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2003年10月06日

読書感想文

桐野夏生『グロテスク』文藝春秋
あの東電OL殺人事件をベースにした小説。
タイトル通り、グロテスクだ。
あえて、被害者の東電OLを主人公の同級生と位置付けたところで、小説としての面白さが広がっていると思う。
ユリコ(主人公の妹)と和恵。
同じように渋谷で街娼を行っていた二人。
でも、極端に乖離した二人の過去の立場。
そこに主人公が加わることによって、また、なんか納得させられてしまふのだな。こりが。
「この世の差別のすべてを書いてやろうと思ったんですね。」
と桐野夏生が語っていたのが、本当によくわかる。
人間は他者と自分を比較し、差別化して自己の存在を認識する部分が、誰しもかならずある。
そういうグロテスクな部分。
んー、読後感は良く無いけど、面白い。

佐野眞一『東電OL殺人事件』新潮文庫
グロテスクを読んで、東電OL殺人事件についてもうちょっと詳しく知りたいなと思って読んだ。
はっきり言って、駄作だ。
確かにあの事件についての客観的事実は良くわかった。
でも、著者のこじつけによる関連付けに辟易。
ただたんに坂が多いというだけで、被害者の父親と関連があった土地と渋谷を結びつけて
「何かの因縁を感じざるを得ない」
感じねぇっつーの。
すべてにおいてそんな感じ。
そんな因縁で繋がってる土地なんてねぇっつの。
自分が感じたなら感じたでいい。
それを盛り込むのもいいでしょう。
でも、私は嫌い。

今井今朝子『奴の小万と呼ばれた女』講談社文庫
長時間電車に乗らなきゃいけないので、暇潰しに買ったけどアタリ。
歌舞伎にも登場する痛快な生き方をした女性の生涯を描く。
こういう生き方をした女性が江戸時代に本当にいたとしたら、本当に愉快だ。
同じ情が濃い女でも「嫌われ松子の生涯」の松子が、絶対に近くにいてほしくない女からは最高に嫌われる存在であるのと間逆に、女から見てもすこぶるかっちょええ。
ちょっとこの人について、もうちょっと知りたくなりました。
関連書籍を探してみよう。

川上弘美『蛇を踏む』文春文庫
芥川賞を受賞した表題作を含む短編集。
この人の小説の主人公は、たいてい30代で未婚、ちょっと漠然とした不安感を抱きつつ、日々流されるような感じで生きている人が多い気がするなぁ。
ハッキリ言ってなれない人には全然意味がわかんないと思う。
藪で、蛇を踏んだ。「踏まれたので仕方ありません」と声がして、蛇は女になった。「あなたのお母さんよ」と、部屋で料理を作って待っていた。
そういう小説です。
蛇水がいやああああああああああああ。
どっちかというと、一緒に入ってる「消える」という作品の方が、わたくしは面白いと思ったな。
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2003年09月02日

『英雄―HERO―』を観てきた

昨日銀座に『英雄―HERO―』を観に行ってきますた。

えーと、感想。

映像が綺麗だった。
衣装と背景のコントラストとかすごい綺麗。
構図が考え尽くされてるなぁと思った。

あと、マギー・チャンが昔の浅野温子に似てると思った。
トニー・レオンは真木蔵人に似てると思った。
連れはジェット・リーが岡村隆史にしか見えなかったそうだ。

ストーリーは陳腐。
ありがちで先の展開が読めすぎます。
まあ、浅田次郎系の「ええ話や・・・。」ってとこですな。
先が読めるけどええ話。
あれで感動して泣いている人がいましたが、うらやましいです。
素直なんでしょうなぁ。
まあ、ええ話なんですけどね。
あまのじゃっきーなもんですけー、「ハイ、ここ泣くとこねっ!!」ってのがミエミエすぎてねぇ。。。。
「ああ、きっとこの人この後死んじゃうんだろうねぇ。
 しかもあと数分以内だねぇ。
 ああ、やっぱりねぇ。」
とか思っちゃってね(照)。

アクションは全っっっ然好みじゃない。
っつか、ワイヤー使いすぎ。
グリーンディスティニー以降、ああいう空飛んで戦います的なアクションが増えてわたくしはムカツキ中。
誰だよ、あのアクション考えたやつ。
バカじゃねぇの?
氏ね。
だいたい中国の古式武術なんて、ジェット・リーが一番得意とする分野じゃないですか。
それなのにワイヤー使わせたら勿体無いっつの。
せっかくの全中国武術大会四回連続優勝の技がああああああ。
もったいない。。。

あとね、エンドロールの英語表記!
無名(ジェット・リーの役名)を「Nameless」は、まあ、まだ許そう。
納得行かんがしゃーないっちゃーしゃーないかもしれん。
問題は秦の始皇帝。
秦の始皇帝なんですよ。
それをあーた「King」て。。。。。
間違っちゃいないよ、たしかに。
間違っちゃいないけどさ、秦の始皇帝のあのニュアンスが全然伝わらないじゃないですかっ。
ただの王様じゃないのよ。
秦の始皇帝なのにっ。
どうしても一言っつーなら、せめて「Emperor」で。
でも、それでも違うよなぁ。
漢字で表現するあの独特の空気を英語にするのは不可能なんだろうなぁ。
長空が「Sky」になってたし、如月も「Moon」になってたもんなぁ。
「長」と「如」の立場は!!



今日の一言。
「英雄」は映画館で見るべし。
じゃないと意味が無い。




帰りに可口飯店でタイスキ食って帰ってきました。
ウマウマですた。
タレに調子にのってまたニンニクを入れたのはわたくしです。
くっさー。
あと、ついてきた唐辛子を調子にのってタレにガッツリ入れて、火を噴きそうになっていたのもわたくしです。
うまかったけどね。

可口飯店さんへ
練り物にこっそりパクチー練りこんでおくのはやめてください。
口に入れちゃってから「おえええええええ。」ってなるんです(T T)。
(↑香菜大っっっっ嫌い)
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2003年08月11日

追記:最近の読書

さっきコピペするの忘れてたよ。

「葉桜の日 鷺沢 萠」
「駆ける少年 鷺沢 萠」
「F−落第生 鷺沢 萠」
「ファントム(上・下) スーザン・ケイ」
「白い巨塔(1〜5) 山崎 豊子」
「閉鎖病棟 帚木 蓬生」
すべて再読。

乙一が「せつなさの達人」って言われてるけど、わたくしせつなさでは鷺沢萠のが上だと思うなぁ。
懐かしくて、せつなくて、自分の若い頃とダブってさ。
んー、若さはバカさにつながるけど、愛すべき時期だなぁとしみじみ。
きゅーーーってなるよ。
どうでもいいけど、萠の字出すの大変だったよ。

山崎豊子は何度読んでもエグイ。
中居君がドラマやったんだよね?
見てないけど、あのエグさを表現してたらすごいなぁと思う。

ファントムは、何度読んでもいいです。
ガストン・ルルーの「オペラ座の怪人」のエリックに焦点を当てて描かれてる小説なんだけどね。
なんでエリックがオペラ座の怪人になったのか。
ペルシャ人はなんで出てくるのか。
その辺がエリックが産まれた瞬間から書いてある。
これ読むとエリックに対する見方が全然変わるッス。

帚木蓬生は、考えさせられるね。
もともとこの人精神科の医者なんだよね。
だから、病院内の描写が異常にリアル。
なんかねぇ、すごい考えさせられるよ。
うんうん。できれば医療関係者の人に感想聞きたい感じ。


最近面白そうな文庫本が見あたらないんだよね。
単行本なら欲しいの山ほどあるんだけど、場所取るし高いしするから躊躇気味。

なんか面白い本無い?
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2003年07月31日

感想文

シティ・オブ・ゴットを観てきたよ。

日本の国民の三大義務が、
「勤労」「納税」「教育」
なのがどうしてか、とてつもなくよくわかったよ。

子どもは、周囲に染まる。

自分の進退の周辺のことしかわからないから、それが生きている世界の常識だから。

たしかに、産まれながらにして残虐な資質を持ち合わせている人間もいる。

でも、大抵の罪をおかす人間は、周囲の色に染まってしまっただけなのかもしれない。

最後の子ども達が歓声をあげながら歩いていく後姿のシーンを見て、鳥肌が立ちますた。



そしてポップコーン食いすぎた。
ゲフッ。
「バケツかよっ」とか言いながら、半分以上一人で食っちゃった。
えへ♪




んー、間が持たないねぇ。


ついでだから、読書日記でも。

最近読んだ本
【嫌われ松子の一生・・・山田宗樹】
惨殺された女性の生涯を通して炙り出される人生の光と影。
気鋭作家が描く愛と感動のミステリ巨編!
だそうだ。
感想
こういう女いるわ。
男がすべての中心で、
男のことしか頭になくて、
男の嘘に気が付いても無理やり気がつかないフリをして、
男に依存して、男に依存して、男に依存して、男に依存して、男に依存して。
自分を持たない人間っておちるもんだねぇ。。悪い方へ悪い方へ。。。
まー、情が濃いっちゃー濃いんだろうけどねぇ。
身近にいたらウザイだろうなぁと思うわ、こういう人。
女友達がどれだけ心配しようが、どんだけ世話を焼こうが、結局男の為ならすべての人に平気で後ろ足で砂をかけて男を選ぶ。
ちなみに愛も感動も無いと思うけど、結構面白かったよ。
最後に自我に目覚めたのにね。



【ビタミンF・・・重松清】
このビタミンは心に聞きます。疲れた時にどうそ―――。
「家族小説」の最高峰
直木賞受賞作!
だそうだ。
感想
さわやかな読後感。
スイスイ読めます。
でも、スイスイ頭からストーリー抜けてきます。
心に響くモノが無い。中高年のオヤジは身につまされるんだろうけど。
オイラに残ったのは、
「自販機の釣銭口にうん○詰めるバカっているんだ。。。」
のみだ。
面白くないわけじゃないけど、考えさせられること心に響くこともない。
まさに『一服の清涼剤』って感じ。
通勤途中とかにはちょうどいいかも。



【ZOO・・・乙一】
第3階本格ミステリ対象受賞後第1作。
天衣無縫、驚天動地。
ジャンル分け不能。
脅威の天才乙一、最新短編集。
だそうだ。
感想
んー、乙一。さすがだなぁ。
良くも悪くも、好き嫌いがわかれる1冊だと思う。
これで、乙一が好きか嫌いかもわかれると思う。
『せつなさ』が乙一は有名だけど、オイラ的には『GOTH―リストカット事件』のような普通に見える人の中の狂気を描かせたら天下一品だと思うんだよね。
「SEVENROOMS」、吐きそうに、そして泣きそうになったよ。
オイラは乙一好きだな。
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2003年03月19日

映画鑑賞記録:酔っぱらった馬の時間

酔っぱらった馬の時間という映画を見てまいりました。
「馬」という単語が出てきたからと言って、わたくしだからと言って、決して競馬の話ではありません。
確かに最初深夜の番組でこの映画が紹介された時、
「なにっ、うま?」
と反応したことは否定しません(笑)。
結局は全然違ったんだけど、見たいと思いました。

イランの映画です。
監督曰く、
「イランの映画で初めてクルド人がクルド語で作った長編映画だろう。」
とのことです。

クルド人とは。。。
イランやイラクやトルコなどにまたがって暮らしている民族です。
虐殺されたり、迫害された歴史を持つ民族です。
世界最多の国を持たない民族と言われています。

そのある家族の話がドキュメンタリータッチで描かれていました。

好き嫌いがはっきりとわかれる映画のようです。
一緒に行った友達は、
「監督は何が言いたいわけ?何が何だかちーともわからん。」
って言ってました。
でも、私は、もし自分が主人公の男の子だったら、
果たしてそこまでできるだろうか。
って考えたら、なんだか泣けました。

ストーリーは、面白い話というわけではありません。
前面に監督の言いたいことが出てくるわけでもありません。
普通のクルド人の生活を描いただけだそうです。

ストーリーは、ある市場の光景から始まります。
(ネタばれありです。)


子供達が大人に「包ませて!!」とすがっている場面からです。
何を包むのかと言うと、トルコからイラクへの密輸品のコップ等のガラス製品です。
新聞紙で包むことによって割れにくくなるから。
そうやって、子供達は生活費を稼ぎます。

主人公はアヨブという12歳の男の子です。
17歳のお姉さんと15歳で身障者のお兄さんと10歳と3歳の二人の妹がいます。
お母さんはいません。
お父さんは、イラクへの物資の密輸で生計を立てています。
イラクへ物資を運ぶには、地雷原を通りぬけ、国境警備隊の目をかいくぐり、雪の積もる厳しい山越えをしなくてはなりません。
普通に山を越えていたら、馬は動かなくなってしまうくらい厳しい道です。
だから、密輸人は馬に酒を飲ませます。
馬を酔っぱらわせて連れて行くのです。
だから、「酔っぱらった馬の時間」です。

ある日、アヨブのお父さんが仕事の途中で地雷に吹き飛ばされ死んでしまいます。

その日からアヨブが家族を養わなければならなくなりました。
何しろお兄さんは15歳なのに3歳の妹と同じ位しか大きくないから。
そんな中、お兄さんの病気が悪化し、手術を受けさせなければならなくなります。
アヨブは手術代を稼ぐ為、お父さんと同じ密輸の仕事を始めることにしました。
手術のタイムリミットは1ヶ月。
手術してもお兄さんが生きられるのは長くて1年だとドクトル(医者のこと「ドクター」のなまった言い方だと思われる)は言います。
でも、アヨブは「手術を受けさせる為」がんばります。
学校もあきらめ、ひたすら大人に混じって働いて。
馬ですら酔わないと通らない道を、タイヤを担いで密輸に加わり。。。。。
結局お金は貯まらないのだけど。

お姉さんは、手術代の為に結婚することを決めました。
相手は、お兄さんを連れて嫁ぐ、手術も受けさせるという条件を飲んでくれたのです。

結婚式当日。
アヨブはお姉さんを村の境まで送っていきます。
でも、結婚相手のお母さんに「身障者が来るなんて聞いてない」と言われ、約束は破られてしまいます。

結局お兄さんはアヨブが連れて帰ることになりました。
「かわりに持って帰って良いから」ということで貰った馬1頭と共に。
アヨブはその馬をイラクに連れていって、売って、そのお金でイラクでお兄さんに手術を受けさせることに決めました。
本当は、馬がいれば密輸の仕事で儲けられる金額が格段に増えるのだけれど。
でも、お兄さんがお金が溜まるまで生きていられるかどうかわからないから。

アヨブは密輸人の商隊にお兄さんを背負い、加わります。
でも、その山越えの途中で国境警備隊に出会ってしまうのです。

大人はみんな逃げます。
馬を捨てて。
アヨブも必死に馬を引っ張って逃げようとします。
だけどアヨブの馬は酔っぱらってしまって言うことをききません。

「ドクトル助けて!!僕の馬を起こして!じゃないと手術ができないんだよ!!」

自動小銃の音が鳴り響く中、アヨブはどうしても馬を諦めることができません。
馬がいなくなってしまったら、お兄さんに手術を受けさせることができないから。
幸い、大人達の集団を追いかけて、国境警備隊はアヨブとは違う方向に行きました。
そしてアヨブは立ちあがり、お兄さんを背負いなおし、馬を連れて、たった一人でイラクとの国境線を超えます。
お兄さんに手術を受けさせる為に。

こういったことが、淡々と感動を呼ぶような演出をするわけでもなく、描かれている映画です。


前に私は安楽死について、日記で書いたことがありました。
でも、この映画ではそんな概念は存在しません。

人間は、何をもって幸せになれるんだろう。
愛って何だろう。
私には、妹が一人います。

もし、私の妹がそういう状態になったら、私はアヨブと同じ行動取れるだろうか。
考えても考えても、結論が出ません。
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